個人開発アプリの問い合わせ窓口を作る際に新しくGoogleアカウントを作成して管理するのは手間だったので、普段使っている個人 Gmail アカウントをそのまま使い、Cloudflare Email Routing で受信を転送しつつ、Gmail の送信元設定で独自ドメイン名義の送信までできるようにしました。
なぜCloudflareでドメインを管理するのか
Google Domainsの「シンプルで余計なことをしない」という良さを引き継いでいるのがCloudflareです。
- 卸売価格: ドメイン登録料に利益を乗せない価格設定のため、更新費用が他社より安い。
- WHOISプライバシー無料: 所有者の個人情報保護がデフォルト。
- Email Routing機能: 追加費用なしでメール転送が組める。今回の肝。
- DNS反映が爆速: エンジニアが求めるスピード感で設定が反映される。
1. Cloudflareでのドメイン取得
まずはドメインの確保です。
- Cloudflareにログインし、サイドバーの Domain Registration > Register Domains をクリック。
- 検索窓に希望のドメインを入力し、[Buy] ボタンから購入手続きを進める。
- ※決済エラーが出る場合は「ハマりどころ」セクションを参照。
- 購入完了後、ホーム画面の Websites 一覧に取得したドメインが表示されるので、そのドメイン名をクリックして管理画面に入ります。
2. Email Routingによる受信設定
次に、届いたメールを個人Gmailへ転送する設定です。
- ドメイン管理画面の左メニューから Email > Email Routing を選択。
- [Get started] ボタンを押し、機能を有効化する。
- Destination addresses タブで、自分の個人Gmailアドレスを登録して認証を完了させる。
- Routing rules タブで [Create address] をクリック。
- Custom address:
supportなど任意の文字列を入力。 - Destination address: 先ほど登録したGmailアドレスを選択。
- Custom address:
- [Save] を押すとDNSレコードの追加を求められるので、[Add records automatically] をクリックして一括適用する。
3. Googleアカウントでの「アプリパスワード」発行
Gmail側から独自ドメイン名義でメールを送信するために、専用の認証キー(アプリパスワード)が必要です。
- Googleアカウントの アプリパスワード設定 にアクセス。
- アプリ名に「Support Mail」などと入力して作成。
- 表示される 16桁のパスワード をメモする。
- ※Googleアカウントで2段階認証が有効である必要があります。
4. Gmailでの送信元設定(SMTP)
個人 Gmail から、独自ドメインのアドレスで返信できるように設定します。
- Gmail の設定(歯車アイコン)から [See all settings] を開き、Accounts and Import タブへ移動します。
- Send mail as: 欄の一番下にある返信設定で、「メールを受信したアドレスから返信する」 を選んでおきます。これを有効にしておくことで、
support@...宛のメールに対してsupport@...名義のまま返信しやすくなり、個人の Gmail アドレスが相手に見えてしまうのを防ぎやすくなります。 - Send mail as: の [Add another email address] をクリックします。
- 名前と、取得した独自ドメインのメールアドレスを入力します。
- Treat as an alias のチェックを外します。
- SMTP サーバー設定 を以下のように入力します。
- SMTP Server:
smtp.gmail.com - Username: 自分の個人 Gmail アドレス(
@gmail.comを含む) - Password: 先ほど発行した 16 桁のアプリパスワード
- SMTP Server:
- 確認メールが届くので、承認すれば設定完了です。
ハマりどころと対策
決済時の広告ブロック
Cloudflareでのドメイン購入時、決済エラー(temporarily blocked)が出る場合があります。広告ブロックソフトの保護をオフにするか、シークレットモードで実行すると回避できることが多いです。
Gmailの「自己ループ」仕様
自分のGmailから独自ドメインのアドレス宛にテストメールを送っても、受信トレイには現れません(送信済みには入る)。疎通確認は、必ず「全く別のメールアドレス」から送ってテストする必要があります。